バブシュカのパラドックスの解析

点荷重、点拘束のモデルで、荷重負荷点と拘束点付近のメッシュサイズを細かくすると生じる非物理的な応答は、バブシュカのパラドックスと呼ばれます。 物理的な現象を無視して、メッシュを細かくしてもFEM解析の精度は向上しないという代表例です。普通の工学センスの持ち主であればこのような荷重や拘束定義で良いのか疑問を持つと思いますが、持たない人は観念的に突っ走ってしまうのでしょう。観念的で思い込みの強い人は「メッシュを細かくしたのにエラーになったのはソフトが悪いせいだ」「***というソフトは使えない」となりがちです。こういう傾向の人に共通している点は、自分で自分の作業を確認したり慎重にチェックするなど、自分自身の業務品質保証が十分にできていないことです。CAEをうまく活用できていない現場の近くに、観念的で思い込みの強い人有り。皆さんも思い当たる節はありませんか?

参考文献:社団法人土木学会応用力学委員会 計算力学小委員会編 「いまさら聞けない計算力学の常識」p.26-28

なお,本事例はサンプルであることをご了承下さい。

Jan-09-2013

babushka paradox,FEM,FEA
Fig.1 Paradox of Babushka / coarse mesh

babushka paradox,FEM,FEA
Fig.2 Paradox of Babushka / refined mesh

babushka paradox,FEM,FEA
Fig.3 Paradox of Babushka / more refined mesh

例題296へ 例題298へ