当社は、非線形有限要素法構造解析の技術系解析コンサルティング会社です。
下記の文献を参考にして、解析モデルを作成し、LS-DYNAの静的陰解法により応力解析を行った解析例を示します。応力集中の問題に対して、メッシュ分割数とミーゼスの相当応力の最大値の関係を整理しました。
参考文献:岸 正彦 :例題で学ぶ有限要素法応力解析のノウハウ, 森北出版, p.68, 3.4 段付き板の問題, 2008
Case001は、文献の図3.25の左図の(a)粗分割として記載されている図を参考にしてメッシュを作成して解析したケースです。
Case002は、Case001の2倍に分割数を増やしたケースです。
Case003は、Case001の3倍に分割数を増やしたケースです。
Case004は、Case001の4倍に分割数を増やしたケースです。
Case005は、Case001の5倍に分割数を増やしたケースです。
Fig.1 Case001のメッシュ分割図
Fig.2 Case002のメッシュ分割図
Fig.3 Case003のメッシュ分割図
Fig.4 Case004のメッシュ分割図
Fig.5 Case005のメッシュ分割図
Fig.6 Case001のメッシュ分割図 拡大図
Fig.7 Case002のメッシュ分割図 拡大図
Fig.8 Case003のメッシュ分割図 拡大図
Fig.9 Case004のメッシュ分割図 拡大図
Fig.10 Case005のメッシュ分割図 拡大図
本解析例は、LS-DYNAの静的陰解法を用いて解析を行いました。モデルは2分の1モデルとし、モデル上端に荷重を上方向へ負荷しました。鋼板は線形弾性体でモデル化し、要素タイプは、完全積分タイプELFORM16のシェル要素でモデル化しました。応力集中部がR部と引張荷重負荷部近傍に発生しました。メッシュサイズが小さくなり、メッシュ分割数が増えるほど、モデルの解像度が向上するため、応力集中部の応力値が高くなっていくことがわかります。ここでR部の相当応力の最大値は解像度が向上するにつれて増加が鈍化してある値に収斂する傾向を示していますが、引張荷重部の相当応力の最大値は鈍化傾向を示しておらず、いくらでも上昇しそうな傾向を示しています。
なお,本事例はサンプルであることをご了承下さい。
Keywords: 段付き鋼板, 引張解析, 応力集中, メッシュ分割, 解像度
Tools: LS-PrePost ver.4.11, LS-DYNA MPP Win64 R14.1
July 06, 2025 create a new entry
Fig.11 Case001のミーゼスの相当応力分布図(None/ダイナミックレンジ表示)
Fig.12 Case002のミーゼスの相当応力分布図(None/ダイナミックレンジ表示)
Fig.13 Case003のミーゼスの相当応力分布図(None/ダイナミックレンジ表示)
Fig.14 Case004のミーゼスの相当応力分布図(None/ダイナミックレンジ表示)
Fig.15 Case005のミーゼスの相当応力分布図(None/固定レンジ表示)
Fig.16 Case001のミーゼスの相当応力分布図(None/固定レンジ表示)
Fig.17 Case002のミーゼスの相当応力分布図(None/固定レンジ表示)
Fig.18 Case003のミーゼスの相当応力分布図(None/固定レンジ表示)
Fig.19 Case004のミーゼスの相当応力分布図(None/固定レンジ表示)
Fig.20 Case005のミーゼスの相当応力分布図(None/ダイナミックレンジ表示)